【犬の皮膚組織球腫】
独立円形腫瘍の1つ。
通常は良性として取り扱う。
●特徴
・若齢で多く発生する(若齢以外でも発生する)
・頭部や四肢にできやすい。
・無毛で、赤色ドーム状に隆起する
・単発性であることがほとんど
・急激に大きくなり、一般的には2〜3ヶ月程度で退縮する
*自然に退縮する様子がない場合は、組織球腫でも退縮しない稀なケースか、他の腫瘍の可能性を考慮して切除生検(腫瘤を切除して、病理組織検査する)を実施する必要性を再度検討します。
●検査:
・細胞診(FNA):年齢や臨床像と照らし合わせて細胞診である程度診断が可能です。
・病理組織学的検査:腫瘤を切除して病理医により診断を行ってもらう。(より確実)
今回は、唇にできた症例ですが、
他にも、足や頭部などにもできることがあります。
急激に大きくなるので、急に見つかることが多いです。
皮膚に出来物ができたら、置いておかず、ご相談ください。
文責:獣医師 神吉 紀子