皆さん、整形内科という分野をご存知でしょうか?
整形外科という言葉の通り、整形疾患=手術というイメージがあると思います。
その整形疾患を手術によらない方法で管理・治療することを目的とした分野のことを整形内科といいます。
(主な動物の整形疾患:膝蓋骨脱臼、前十字靭帯損傷、股関節形成不全など)
皆さん、整形内科という分野をご存知でしょうか?
整形外科という言葉の通り、整形疾患=手術というイメージがあると思います。
その整形疾患を手術によらない方法で管理・治療することを目的とした分野のことを整形内科といいます。
(主な動物の整形疾患:膝蓋骨脱臼、前十字靭帯損傷、股関節形成不全など)
これは決して手術適応例を内科的な管理で治すというものではありません。
整形疾患の中で手術の適応・非適応をしっかりと診断し、手術非適応例に対し内科的治療で疾患の進行を制御したり、動物のQOL(生活の質)を向上させるようにすること、またいままで外科適応となってからわかっていた疾患の診断を事前につけることで、内科管理でコントロール出来るようにすることを目的としています。
そのためには整形疾患の知識はもちろんのこと、早期に正確な診断をつけること、症状が出る前にも疾患の診断やリスクを判断することが大切です。
では、正確な診断をつけるために大切なことは何でしょうか?
これも整形疾患の診断=レントゲンというイメージはないでしょうか?
明らかな骨折を除く整形疾患の多くは動的な疾患(足を動かした時に痛みや問題が生じる疾患:膝蓋骨脱臼や前十字靭帯損傷など)であり、レントゲンでは動的な問題を正確に捉えることはできません。
動きの問題を診断するために大切なのは身体検査なのです。丁寧に関節や筋肉、またその動きを検査することで多くの整形疾患の診断をつけることができます。
身体検査を怠って、レントゲンだけ撮影し問題ないと言われ悪化した動物を数多くみてきました。
当院では整形疾患を疑う動物に対しては丁寧に触診を行っております。
また、この触診を症状のない動物に対しても行うことで、整形疾患のリスクを見つけることも出来るのです。
早期に診断をつけることで、すぐに手術適応ではなく内科的治療から始められる場合も多くあります。整形疾患の診断=手術でもないのです。
また、早期にリスクがわかることでその進行を制御し、手術適応とならないように管理することも可能です。
その整形疾患に対して本当に手術が必要なのかどうか、整形内科という分野から今一度考えてみてもいいのではないでしょうか。
また整形疾患に対しても予防的治療を考えませんか。
もちろん必要であれば手術を行うことも可能ですので、気になる方は当院までご相談ください。
文責:
神戸アニマルクリニック
院長 神吉 剛
*AO VETはスイスで設立された人の骨折治療に関する研究グループAOの獣医部門です。