動物(主に犬と猫)に与える食事には、大きく分けると「ペットフード」と「手作り食」があります。 それぞれに良い点と悪い点があるので、そららを知った上で選択する必要があります。
動物(主に犬と猫)に与える食事には、大きく分けると「ペットフード」と「手作り食」があります。 それぞれに良い点と悪い点があるので、そららを知った上で選択する必要があります。
手作り食を否定するわけではありませんが、様々な疾患の治療を行う身としては、例外を除いて手作り食を積極的にはお勧めしておりません。
●手作り食を推奨しないケース:手作り食だけで生活していて、例えば治療に食事療法が必須の疾患にかかってしまった場合、いきなりペットフードを与えられても、大抵の場合、動物さんに受け入れてもらえません。
慢性腎臓病では低タンパク・低リン食の療法食で過ごすことで、寿命の長さに影響すことがわかっていますし、尿石症では結石を溶解したり結石を増やさない・大きくしない維持や、予防にも効果があります。手作りではなかなかこれらの疾患に対応できるレシピを再現することは極めて困難です。
また、手作りで使用する素材は、自然のものですので、例えば同じささみ肉100gを購入しても、水分含有量、栄養含有量もことなります。魚なんかは季節で全然違いますお野菜もですね。なので、なかなか量的計算が難しいです。
●手作り食を推奨するケース:食物アレルギーや腸管のリンパ腫や炎症性腸疾患(慢性腸症)の患者様には特別なレシピをお教えしております。ただし栄養学的に長期間の使用は向いていません。疾患と体重等を考慮して、素材の選ぶ方やそれぞれの量的提案をしています。
お誕生日やお正月など、特別な時に素敵な贈り物として与えられることを否定する気はありません。
食事 | ペットフード | 手作り食 |
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良い点 |
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悪い点 |
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上記は一例ですが、何を選んで良いかわからないとお困りの際は、当院のスタッフまでご相談ください。
文責:
神戸アニマルクリニック
獣医師、ペット栄養管理士、ペットフード安全管理者
神吉 紀子